数学・物理で詰む高校生の共通点「図・グラフが書けない」

勉強方法・学習について

高校生を見ていて、
ずっと不思議だったことがあります。
それは――

『なぜこんなに図を書かないんだろう?』

特に物理や数学の問題。
図を書けばすぐにわかる問題なのに
式だけでゴリゴリ考えようとする。

正直に言うと最初はこう思っていました。

「いやいや、それ不利すぎない?」
「なんでわざわざ難しい方法選ぶの?」

でもある時、生徒がポロっと言った一言で
見方が変わりました。

「図ってどう書けばいいかわからないです」

ああ、これか、と。
書かないんじゃない。書けないんだと。


図が必要なのは、実は「物理」が一番多い

「図が大事」と言うと、
数学全般みたいに聞こえるけど、
実際に指導していて
一番強く感じるのは物理です。

特に多いのがこのパターン

  • 力のつり合いなのに図を書かない
  • モーメントの問題なのに図を書かない
  • 摩擦力を考慮するのに図を書かない

どれも本来なら
『図を書けばすぐにわかるのに』
というタイプの問題。

でも実際は
頭の中だけで状況を処理しようとして
式を並べながら迷子になる。


数学でも「図を書かない」生徒は多い

物理ほどではないけど
数学でも典型例があります。

たとえば:

  • 文字入り二次関数の最大・最小
  • 三角方程式・三角不等式

本来ならグラフを書けば、

「どこが最大か」
「どこで成り立つか」

一目で見えるタイプの問題。

でも実際は、

  • 式だけを眺めて考える
  • 定義域、角度の範囲の変化がわからなくなる
  • 計算は合ってるのに、何やってるか本人がわからなくなる

という状態に入りやすい。

計算はできているのに、
「今、自分は何を求めてるんだっけ?」
となるパターン。


偏差値そこそこでも「図が書けない」は普通にある

ここ割と大事なポイント。

この話に該当するのは
別に数学が極端に苦手な生徒じゃありません。

むしろ高校生の中では
数学は平均よりかなりできる生徒でも
普通に起きます。

だからこれは
「能力が低い」とかじゃなくて、
単純にやり方を知らないだけなんです。


私は毎回、まず「とりあえず図を書こう」から始める

指導している時、
図やグラフを書いてない生徒を見ると
私は反射的に言っています。

「まず、図・グラフ書こうか」

でも生徒はというと、

  • いきなり式を書き始める
  • 頭の中で処理しようとする
  • 図・グラフは最後まで出てこない

もちろん、少しずつ改善はしてきています。
前よりは図を書く場面も増えました。

ただ、今でも油断すると、
書かずに突っ込もうとする

これかなり根深い癖です。

昨日の授業でも、まさに同じことが起きた

実はこれ昨日の数学の授業でも
まったく同じことが起きました。

グラフを書けば整理できる問題なのに
生徒は「書けない」と言って結局書かない。

そこで私はこう言いました。

『書けないって言って書かなかったら
いつまで経っても書けないよ。』

『写経と一緒でわからなくても写していれば
そのうち理解できるから。』

『解答写してもいいから、
とにかく図は書いて。』

つまり「理解してから書く」じゃなくて
「書いてから理解する」でいいから書け
という話。

ところが――

そう言っているそばから、
私が書いた図を写さず
ただ眺めているだけ。

いや、そこ写そうよ、と。

この瞬間、改めて思いました。

図が書けない生徒って、
「どう書くかがわからない」だけじゃなくて
「書くという行為そのものに
慣れていない」んだな、と。


なぜ図が書けないのか?

理由はシンプルで、
だいたいこの3つに集約されます。

① そもそも「何を書けばいいかわからない」

一番多い。
図と言われても、

  • どこを基準に?
  • 何を変数に?
  • 何を可視化するの?

全部あいまい。

② 図は「答えが出てから書くもの」だと思っている

これも多い。

図を「確認用の飾り」だと思ってるパターン。

本当は図は考えるための道具なのに。

③ 中学〜高校で「書き方」を体系的に習っていない

これが構造的な問題。

「図を書け」とは言われるけど
「どう書くか」は教わってない。

だから自己流になり、そのまま書かなくなる。


図は「才能」じゃなくて「技術」

ここが一番伝えたいところ。

図を書くのって
センスとかひらめきじゃありません。

完全に手順のある技術です。

  • 何を軸にするか決める
  • 変数を整理する
  • 状況を一枚に落とす
  • 境界や向きを明確にする

この型を知ってるかどうかだけ。

知らなければ
どれだけ頭良くても書けません。


図が書けるようになると、物理は別ゲーになる

これは断言できます。

物理が苦手な生徒の多くは、内容以前に
「状況を視覚化できてない」だけです。

逆に言うと

  • モーメントで力の位置関係が書ける
  • 摩擦力で向きと大きさが整理できる
  • 状況を一枚の図に落とせる

これができるようになると
物理は一気に「作業ゲー」になります。

考える量が減って
見るだけでわかる問題が増える。


まとめ:図を書かないんじゃない。「書けない」だけ

高校生を見ていて思うのは
図を書かない生徒の大半は
サボってるんじゃなくて、
単に「書き方を知らない」だけ。

そしてそれは、能力の問題でも
やる気の問題でもありません。

ただの技術不足

だからこそ「まず図を書こう」は
精神論じゃなくて
具体的にどう書くかまで
セットで教えないと意味がない
という話になります。

物理でも数学でも図はオプションじゃなくて
最初に出すメイン武器です。

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