予習が当たり前の世界

過去の授業から

宇大附属中の数学の授業では
因数分解を
「もう知ってるでしょ?」
という前提で進めていたそうです。

進学校や大学受験の世界では
予習前提の授業スピードを
感じる場面があります。

宇大附属中の数学の授業で感じたこと

先日、宇大附属中の
数学の授業について
話を聞く機会がありました。

テーマは因数分解。

中学数学の中でも公式の使い分けや
手順の理解が問われる単元です。

授業では公式の確認と
簡単な演習をさらっと行い、
すぐに次のステップへと
進んでいったそうです。

「えっ、そんな簡単に?」と
思いました。

公式演習の時間は、
公立中の授業と比べてずいぶん短い。

でもそれは授業が雑だった訳でなく
生徒達がすでに知っている前提で
設計されていたからだと思います。


「もう知ってるでしょ?」という前提

その授業には
はっきりとした前提があったようです。

説明の進み方、
演習量の設定。

「この内容はもう知ってるでしょ?」
というスタンスだったと聞きました。

実際、附属中に通う生徒の多くは
塾にも通っています。

塾で先に因数分解を学んでいる子が
大半というのが現実でしょう。

だから授業は復習として機能し
確認と発展に時間を使える。

授業者の側から見れば、
合理的な設計だと思います。


公立中との違い

ただ、同じやり方を
公立中でそのまま行うのは
難しいだろうとも感じました。

公立中には
塾に通っていない生徒も当然います。

家庭の事情や方針はさまざまで
「全員が予習済み」という前提は
成り立ちません。

だから公立の授業は
その単元をはじめて学ぶ子も
置いていかないよう、
丁寧に時間をかけて進んでいきます。

どちらが良い悪いという話ではありません。

生徒の実態に合わせた設計のあり方が
環境によって違う。

ただそれだけのことです。

附属中の授業スタイルは、
その環境の中では機能しています。

公立の授業スタイルも、
その環境の中では機能しています。

「世界が違う」というのが、
正直な感想でした。


進学校も予習前提で進んでいく

附属中に限った話ではありません。

進学校と呼ばれる高校も、
授業スピードは速いです。

教科書の内容を早期に終わらせ
演習や応用に時間を充てる
カリキュラムが組まれていることが
多いです。

そこでも暗黙の前提があります。

「家で予習してくるのが当たり前」
という空気です。

授業中に概念を
一から理解しようとしても、
スピードについていくのが難しい。

予習で大まかな流れをつかんでおいて
授業で確認・深化させる。

そういうサイクルが、
進学校では自然と求められていきます。


大学受験と予習の関係

大学受験の準備となると
さらにその傾向は強まります。

難関大学を目指す場合、
高校の授業進度を待っていては
間に合わないケースも出てきます。

自分で先取りして学び、
授業を復習として活用する。

予備校でも、映像授業でも、
基本的な構造は同じです。

結局、大学受験を本気で目指すなら
どこかの段階で
「予習前提の世界」に
入ることになるのかもしれません。

それが早いか遅いかの違いはあっても
方向性としては同じところに
向かっていく気がします。


まとめ

附属中の因数分解の授業の話を
聞きながら、そんなことを
ぼんやりと考えていました。

「予習が当たり前」という世界は
特別なことでも進んだことでもなく
ある環境の中では
単純に普通のことです。

ただ、それを普通として育ってきた子と
そうでない子とでは、
同じ授業を受けても
見え方が違ってくる。

良い悪いではなく、世界の違い。

でもその違いは確かに存在します。

そんなことを考えた出来事でした。

数学の学習や進学校の勉強については、こちらの記事でも書いています。
高校数学の「答えを見てはいけない呪縛」
中学内容で解けるのに難しい問題の正体
比例定数aの問題がやっていること

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