今回は開校の翌月に入塾してくれた、
3人目の生徒についてです。
入塾して約1年になる中学3年生です。
小学生のころから算数に苦手意識があり
それからずっと塾にも通っていましたが、
思うような結果が出ず、数学の勉強そのものが
嫌になっていた時期があったそうです。
ただ、私は授業を始めてみて、この生徒を
「数学ができない生徒」
とは感じませんでした。
入塾前の面談と、実際に教えてみて
入塾前の面談で話を聞いた限り、
数学の点数が特別悪いわけでは
ありませんでした。
附属中に通っていて周りと比べるうちに
自分の数学を低く見るようになっていた面も
あったようです。
授業でも説明すればしっかり理解しますし
教えたことは次の問題からすぐに使います。
ただ、ごくまれに、
・何から考えるのか
・どこに注目するのか
・条件をどう整理するのか
で手が止まる場面がありました。
「できない」のではない。
解き方の引き出しが増えれば
数学はむしろ得意になるのでは?
と考えるようになりました。
一度考え方が分かると、自分で使える
方程式の文章題の難問で、悩むときには
条件を表に整理する方法を伝えました。
一度伝えただけで、その後のテストで
自分から表を書いて解いている姿を見た時は
私も嬉しく感じたのを覚えています。
春休みに重点的に取り組んだ規則性の問題も
その後のテストで教えた解き方を利用して
正解していました。
図形はむしろ得意で、
多くの中学生が苦手な合同の証明も、
超難問でなければ、考え方を少し伝えるだけで
かなり安定して解けるようになりました。
「おかげさまで証明できるようになりました」
と言われたこともあります。
ただ、私が何かをしたからというより、
もともとの理解力と吸収力があったから
伝えたことがすぐ身についたのだと
思っています。
一番苦手意識が強かった一次関数の文章題も
・何が分かっていて、何を求めるのか
・条件をどう整理するのか
を一緒に確認していくうちに、
少しずつ対応できるようになりました。
テストで、少しずつ結果が出はじめる
中学2年生の冬ごろからは、
・難しい問題に固執しない
・解ける問題から確実に取る
・時間配分を考える
といった入試形式での向き合い方も
普段の授業の中で少しずつ伝えていました。
本格的な模試対策というほどのものではありません。
その頃本人がうれしそうに
話してくれたことがあります。
「他塾のテストで数学の偏差値が
一番高くなりました」
数学が得意になってきたと
本人が感じはじめていることが、
伝わってきた出来事でした。
そして中3春の業者作成の実力テストでは
数学94点。
その後少し点数が下がることもありましたが
身につけた考え方はちゃんと残っていました。
初めての下野模試、そして8月数学96点
中学3年生の6月、初めて下野模試を受け
本人は「思ったよりできていた」と
感じたようでした。
夏休みには下野模試の過去問にも取り組み
中2の冬ごろから伝えてきた問題の処理の仕方を
あらためて確認しました。
そして、先日受けた下野模試。
数学は96点でした。
この点数は
・条件を整理する、
・どこから考えるかを決める
・教わった方法を自分で使う
といった積み重ねが模試という形で
表れた結果だと思っています。
点数以上に変わったこと
最初の「数学が苦手」という感覚と
実際の力との間にはかなり差がありました。
一度考え方が分かれば、すぐに使える。
そういう経験を重ねるなかで、本人の中の
「自分は数学ができない」という認識も
少しずつ変わっていったように見えます。
他塾のテストの話を
うれしそうにしてくれたのは、
その表れの一つでした。
まとめ
今回感じたのは、「苦手意識がある」ことと
「本当にその教科が苦手である」ことは、
必ずしも同じではない、ということです。
もちろん、すべての生徒に
当てはまるわけではありません。
ただ、この生徒の場合は、
・どう考えればいいのか
・どこに注目すればいいのか、
・条件をどう整理すればいいのかが
分からなくなることがあったことも、
苦手意識につながっていたのだと思います。
だから授業でも答えや解き方を教えるだけでなく
「どう考えるか」「どこに注目するか」
「どう整理するか」を伝えることを
大切にしたいと、あらためて思いました。
苦手意識を持っているお子さんの中にも
「できない」のではなく、
「どうやればいいか分からない」だけの子が
いるのかもしれません。
あくまで一人の生徒の1年間を通して
私が感じたことです。
塾の生徒の話、塾の歩みについてはコチラでも書いてます。
→作新学院トップ英進の合格ラインと、うちの生徒が受かるまで
→【開校2ヶ月】rankAの歩みと、これから目指す未来
→開校1周年を迎えて