数学では、解説を聞くと
「分かった気になる」ことがあります。
しかし実際に自力で解こうとすると止まってしまう。
「理解したつもり」と「本当に解ける」は
かなり違うように感じます。
「なんとなく分かった気になる」数学
数学の勉強をしていると、
「なんとなく分かった気になる」
瞬間があります。
解説を読んで、
「ああ、そういうことか」と感じる。
先生の説明を聞いて、「なるほど」と思う。
その感覚自体はとても大切なものです。
ただ、数学においては、
その「なんとなく分かった」という感覚が
本当の理解とは少し異なる場合があります。
これは、どんな生徒にも起きやすい
学習上の現象として、
一度ていねいに確認しておきたいことです。
解説を聞くと理解した気になる
解説を聞いている時、私たちの頭は
「情報を受け取るモード」になっています。
話の流れを追い、
「なるほど」と感じながら聞く。
この状態では、
自然と理解した気持ちになりやすいです。
これは決して悪いことではありません。
解説を聞くことは、理解への入口として
大切なプロセスです。
ただ、「解説を理解できた」と
「自分で解ける」は少し違う話です。
受け取った情報が、
自分の中に定着しているかどうかは
聞いている最中にはなかなか分かりません。
自力で解くと止まる理由
問題を自力で解こうとすると
手が止まることがあります。
「解説ではこうやっていたはずなのに
最初の一手が出てこない」
「途中まで進んだけれど、
ここからどうすればいいか分からない」
という状態です。
これは、解説を聞いた段階では
「流れを追えた」だけで、
自分が再現できるところまでは
届いていなかったことを意味します。
解説を聞きながら感じた「なるほど」と、
実際に問題を解く力は別のところにあります。
「分かった」と「解ける」は別
「分かった気がする」と、
「自力で解ける」はかなり違います。
解説を追いながら「分かった」は、
いわば「地図を見ながら道を確認した」状態です。
一方、「自力で解ける」は
「自分一人で目的地にたどり着ける」状態です。
数学において本当に必要なのは後者です。
テストでは解説も地図もありません。
自分の力だけで問題に向き合うことになります。
進学校レベルほど差が出る
進学校を目指すレベルの学習になると
この「分かった気がする」と
「自力で解ける」のギャップが、
より大きく影響するようになります。
基礎的な問題であれば、
なんとなくの理解でも
対応できることがあります。
しかし応用問題や複合的な思考が
必要な問題になると、その差が
得点に直接現れてきます。
受験数学は知識を「持っている」だけでなく
適切なタイミングで
「使える」かどうかを問います。
なんとなくの理解のまま積み上げてきた単元は
ここで止まってしまうことが多いです。
本当の理解に必要なこと
本当の理解とは、
「自力で再現できる」状態を指します。
そのために有効なことがいくつかあります。
まず解説を読んだ後に答えを見ずに
もう一度解き直すこと。
手が止まる場所が理解が浅い場所です。
次に解いた解法を
「自分の言葉で説明できる」かどうかを
確認すること。
人に説明できるレベルまで理解が深まると
応用問題にも対応しやすくなります。
この二つは地味な作業に見えますが
「なんとなく理解」から抜け出すための
とても有効な方法です。
まとめ
解説を聞いて「分かった」と感じることは
学習の大切な一歩です。
ただその先にもう一段階あります。
数学では「なんとなく理解」から一歩進んで
自力で再現できる状態まで持っていくことが
大切なのだと思います。
数学の学習や理解については、こちらの記事でも書いています。
→ 「人に教える」が最強の勉強法だと久しぶりに実感した話
→ 高校数学の「答えを見てはいけない呪縛」
→ 中学内容で解けるのに難しい問題の正体